菌・・・菌・・・菌・・・
あの独特の匂いに手触り、微妙に湿っているあの感覚。
あれを触るにはどうすればいい。
茸へと成長した方がまだ可愛げがあるような気がする・・・
いや、きっとそれも只の妄想だ。
そもそも、菌から排除しようと言う考えが甘かった・・・
少し焦りすぎたのかもしれない。
敵は一気に攻撃を仕掛けてくる・・・
そう思った撲滅委員は、予算の事もあり少し早めに行動にでた。
そう、それが過ちだったのだ。
夜中の学校に忍び込み、学校中を探した。
とちゅう警備にみつかり、防犯ブザーもなり、学校中の明かりまで付いた。
しかし、それだけですんだからまだマシだったのかもしれない。
セキュリティシステムは生徒会の管理下になる。
そのため、嫌でも慎重にならざるおえない。
しかし、神は一時だけ彼らに見方をしてくれたのだ・・・
とある筋で、セキュリティを解除してくれた人間がいるらしく、その知らせを受けた大規は即座に行動にでた。
”学校に忍び込み菌を燃やそう!!”
だが、そんな考えは通用しなかった・・・
ない・・・
ナイ・・・
NAI!!
学校中探した、一晩探した、だがないのだ!!
大量にあるはずの菌が。
あの知らせは偽りだったのか!!??
なんでないんだーーーーき・んーーーーーーーーー
撲滅委員メンバーは肩を落とし、諦めた。
いや、諦めざる得なかった。
授業が始まる時間が迫っていたからだ。
彼らは一時解散し、再び放課後に集まる事になった。
そして、今は放課後。
弁当を一足早く食べた大規は一人で今日の会議の資料を、ペラペラとめくりながら歩いていた。
「残念だったね」
声がした、自分の真横から。顔を上げるとすれ違い様の銀河がニヤリと笑ってきた。
「菌は学校にはないよ。僕たちもそこまで馬鹿じゃない」
「なに!!??」
大規はすぐに振り返る。
だが、銀河は止まることなく振り返ることなく淡々と喋りながら歩いてゆく。
「此方も一緒だからね。茸に命をかけているのは・・・それに・・・」
「?」
「生徒会のメンバーを一人引き抜いたつもりかもしれないけど、
此方にだってそれに匹敵する能力を持つ人材が居るんだよ・・・」
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